「勝手に人に仕事押し付けておいて、自分は母さんおいて日本に帰ってきておきながら、理事長と晩酌してたあのいい加減な父親はどこよ!!」


「お待ちくだ……」




制止されてるにもかかわらず、大声で入ってきた彼女。



今回の当事者、東雲凛。





「おや、誰かな」



彼女もここが、そういう場所だとわかったのか、一瞬にして身なりを整える。




「これは大変失礼しました。わたくし、東雲凛と申します」




明らかだった。

学校での彼女とは、まるで別人。



これが本来の彼女の姿。




「あ、凛ちゃん来ちゃったの?」

「父さん…後で覚えておいてね…」

「ははっ…」



さすがに娘に怒られると思ったのか、少しだけショボくれている。