ナイト!

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「あ、結衣。おかえり」



お祖母さんである理事長に呼び出され、あの赤崎真衣と出て行き、わりと早く帰って来た。


もちろん、あの女も一緒に。



僕でもわりと耐えきれなくなっているのに、マサや仁、吹雪が彼女に耐えられないのは分かりきったこと。



彼女を無視するかのように、個々の事に集中する。



「理事長なんて?」

「何も。バレンタインの話を聞かされてた」

「大変だったね」



結衣はソファーに座るなり、その隣りに彼女が座る。


いい加減見飽きた光景。



「結衣くんにバレンタインチョコ作ってくるね!貰ってくれる?」

「……ああ」

「本命しか作らないから、みんなにはなくてごめんねー」

「…………」



いらないから。


なんて口にするわけではないけど、誰もが思っただろう。


別に彼女がくれなくても、僕達にはファンが多い。

一つないからと言って気にすることでもない。