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あの日の言葉が、頭から離れない。





『あんた、結衣くんのこと、好きなんでしょ。』






「はぁああああ……」



なんてことだ、

なんてことなんだ。




「凛様、どうなさいました?」

「…いえ、気にしないでください。それより本日のご予定を」

「はい…。本日は23時よりーー」




お姉ちゃんの言葉が、言霊のように、頭の中を駆け巡る。



それは、もうここ一週間、ずっとだ。




お姉ちゃんの言葉を否定もできず、肯定にもできない、もどかしさ。



なんであたし、こんなことで悩んでるんだろう…。



彼は南雲で、あたしは東雲。


それだけで、なにも、思っちゃいけないのに…。




「ーー以上になります。ご不明な点はありますか?」

「いえ、今日は全て支配人にまかせます」

「はぁ…」



心が、揺れ動いてしまう。