ナイト!

***





「お伺いしましたよ、今度ご旅行で南国へ行かれるのですね」

「…情報が早いですね」

「はい、凛お嬢様のことでしたら何でも知っております」

「……………」

「さて、お仕事のお時間ですよ」




ホテルマネージャーとは別に、東雲家の使用人もこのホテルにはいる。


この使用人、坂口さんはあたしの俗にいう執事というやつだ。



あたしは一応曲がりなりにも、東雲家のお嬢様でもあるから、執事もいればメイドだっている。



プライベートだけは干渉しないでほしいと父親に直訴したかいあって、プライベートには関わらないでいてくれるけど、こういう情報の出回りは早い。




「はぁ…」

「凛お嬢様、お準備が整いました」

「はぁい…」



メイドさんに誘われ、メイクルームへと足を進める。



「楽しみですねぇ〜」


坂口さんの言葉は聞かなかったことにしよう。