どいてほしいのに強く言えないのは、きっと南雲くんが持っている雰囲気のせい。
南雲くんの前では、絶対に"NO"とは言えない。
動こうにも組み敷かれてるから、動けないし。
何よりも目を合わせてしまったら、金縛りにあったかのように動けなくなる。
指がそっと、あたしの輪郭をなぞる。
「こういうの、好き?」
ドキっと、胸が高鳴る。
気づいたら、唇が塞がっていて、息ができなくなっていた。
「んっ…!」
押し当てられた唇から、熱が伝わり、身体中に駆け巡る。
「口開けて…」
言われるがまま、
されるがまま、
抵抗することは………できない。
何秒、何分そうしていたんだろう。
離された唇どうしから、どちらのかもわからない透明な糸がひく。



