「薫子ー!」




家が焼けた次の日の朝。




泣きながら飛びかかってきた美子に若干呆れながらもこんだけ心配してくれたんだな、と少しほっこりする。




昨日の火事は結構大きくて、今朝のニュースや新聞にも載っていた。




私の家を知ってるのは美子だけだから騒ぎにはなってないけど。




「昨日はどうしたの?今日はどこに泊まるの!?」





「昨日は駅のホテルに泊まったよ。今日からは家が見つかるまでお父さんの友達が泊めてくれるって」