いつもと同じ青いパーカーにジーパン姿のその人は、やっぱり今日もすっぽりとフードを被っていて……。
「……いつもの……コーヒーですか?」
「……ん。はぃ……。」
もぉー////何そのかわいい反応!!////私の心臓壊れちゃうよ!!////
奥のキッチンでコーヒーを入れながら、カウンターに座るその人をちらっと盗み見する。
ぼーっと壁に掛けられたら絵を眺める横顔に、顔がまた熱を持った。
それは私がついこの間描いた海の絵だった。
最近、毎週日曜日に近くの海へ通っている。
そこで、日々変わる海の風景を描くのが好きなんだ。
「……はい。どうぞ。」
その人の前にコーヒーカップを差し出すと、ちょっとだけ口角を上げて微笑んだ。
「……ありがとう。」


