牧野心菜、20歳。
高校の先輩である秋ちゃんが店長のカフェ、『flower』で働いてる。
きっかけは2年前の秋。
受験が迫り皆が進路を決めていく中、将来の夢が特になかった私は思い悩んでいた。
そんなとき、声をかけてくれたのが秋ちゃんだった。
「うちの店に来る?」
カフェを開くのが夢だった秋ちゃんは、高校を卒業した後、こつこつお金を貯めていたらしい。
私が卒業する春にオープンすると目を輝かせていた。
秋ちゃんはお店が家から遠いからって、お店の2階の部屋を貸してくれた。
「私と一緒だけどごめんね。狭いもんだから。」
そう言って笑ってくれた秋ちゃんの顔を、私はずっと忘れないと思う。


