和真くんの絵は大好き。
色合いとか、筆の使い方とか、全部が凄く繊細で綺麗。
優しくて、温かくて、心がぽかぽかしてくるような、そんな絵。
「ありがと。結構いいだろ?」
そう言って得意げに笑った和真くんは、んーって肩を伸ばした。
彼が着ているTシャツには
赤、青、黄、緑、紫……
いろんな色の水玉模様が出来ている。
「ん?なんか今日雰囲気違う?」
「え?うーん……髪巻いたからかな?」
「ふーん。何、好きなやつでもいるわけ?」
「え////うん……まぁ……////」
「ふーん。」
「な、なによ////」
「別に?そんなうねうねさせてたら虫引っかかんぞ。」
「ひどい!!そんなことないもん!!」
もー!!
なんで和真くんはいつも、そーやって意地悪ばっか言うの!?
私は和真くんの胸を叩いた。
「うわ!おま、やめろ!」
暴れる私の手を掴んだ和真くんと目が 合った。
え……?


