ドアを開けると、温かい風が頬を撫でた。 そこに掛けられている木製の看板をひっくり返す。 『OPEN』になったのを確認すると、前の通りを通り過ぎていく小学生の子ども達と目があった。 「おねぇちゃん、おはよぉー!」 「ふふふ、おはよ。ほら、ちゃんと前見な いと危ないよ?」 子ども達がちゃんと信号を渡ったのを確認すると、私は中へ戻った。 「秋ちゃん、開けてきたよ。」 「ありがと、心菜。」