車を降りて家に戻ると既に祖母も祖父も寝たようだった。


どうしようもなく叫びたい気分になって、再び家を出た。




何が嫌で、何が悲しくて、何が望みなのか、そんなことわからない。


けれど涙が勝手に溢れ出た。




走って走って、ただひたすらに走った。このままどっか遠くに消えてしまえたらいいのに。



息が切れて立ち止まる。

いつのまにか海のそばの堤防まで来ていた。


テトラポッドに登って、暗い海を見つめる。


この辺は波が荒く、人は殆ど来ないうえ、街頭も少ない。覗き込んだ海は真っ黒で、どこまでも底なしに沈んでいきそうな気がした。