「どした?今日なんか予定あんのか?」

動かない私を覗きこんでくる。



兄は好きだ。


だけど、久しぶりに会って思い出を楽しく語らえるほど気楽な仲ではない。




私は何かに怯えていた。



「ごめんなさい。今日、学校があって……。」

「学校?部活やってないんじゃないのか?」

「あ、いや、登校日で…。」


なんで部活をやってないことまで知っているのか、そこはとりあえず今はどうでもいい。


早く兄と別れたい。


「登校日かぁ。うーん。じゃあ終わった後は?どうせ午前中で終わるだろ?俺迎えに行くから。」

「あ、いや、午後からは友だちと予定があって…」


「友だちか…。そっか。分かった。じゃあまた来る。空いてる時に電話して?」


やっと諦めてくれたのか、私に電話番号を渡してくれた。

と、思ったのに。


「せっかくだから学校まで一緒に行こう。」


そんなことを言われたら、登校しないわけにはいかなくなった。