3本目のタバコをスニーカーで揉み消しながらため息をついた。



20mほど先にいる総長はまだ振り向いてくれない。



マジで勘弁してくれよ…
太陽が泣いたのなんて幼稚園依頼見たことない。


女を泣き止ませるのは得意だけど、こいつの慰め方なんて俺は知らない。


声をかけるのもはばかられ、かと言って先に帰るのも違う気がする。



結局俺は静かに待つことにしたんだけど…遠くでサイレンの音が聞こえてきている。



そろそろ逃げねーとヤバイだろうなー…




「テル。…帰んぞ。」


いつの間に泣き止んだのか、俺に声をかけた太陽はもうバイクに跨っている。


「へいへい。」


俺が必死でお前にどうやって声かけようか考えてる間に…!泣き止んでるし!しかも泣いてませんよ的なオーラ出してくるし!きーっ!



太陽に続いてバイクを走らせながら、俺はなんでこんなにテンパってんだろうと考えた。






たぶん、確信してしまったからだ。


よみちゃんは遊びじゃないってことに。分かってたけど信じられなかった。…だけど。



……これは引退もしょうがねぇな。





心のどこかで諦めがついた。


お前がそこまで本気なら、もう俺は止めねぇよ……。