「これっス。番号はこれで…」


背後で、毎日聞いている声とよく似た声がした。


まさか。



目を開けて振り返ろうとして、男の手に阻まれた。



それでも首をよじって後ろを向こうと試みた。



太い腕の隙間、一瞬だけ見えたホスト男の横にいたのは



…私の携帯を持つ、勇太さんだった。





なんで?どうして勇太さんが?


頭が混乱しすぎて思考回路が追いつかない。


その間に、ホスト男の無常な声が聞こえてきた。


「狩屋ぁ?…俺?あはは、よみちゃん探して必死こいてんの?」


受話器を持ったまま再び私の前に戻ってきたそいつは、の体を撫で回した。


「よみちゃんてちょーピンクだねぇ。処女かと思っちゃった。よみちゃんもなんか喋る?あぁ、よすぎて喋れないって。…………ん?工場跡地の倉庫だよ……あはは、それは楽しみ」


もう駄目だ。

太陽さんが来る前に死にたい。




電話を切ったホスト男は携帯をぽいっと放り投げた。




「さぁて、狩屋が来る前にいいことしよっかぁ。」


ベルトをガチャガチャと外し始めた目の前の男が、悪魔に見えた。