sideよみ
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頬に冷たい何かが当たっている……


ゆっくりと目を開けた。




あれ…なんだここ…私、何してたんだっけ……





頭が冴えるまで少し時間がかかった。



まず最初に見えたのは、薄暗い照明。ゆらゆら揺れる電球に蛾が止まっている。



それから男の笑い声がして、意識を失う前の記憶が蘇った。




はっとして立ち上が……れない。



私は体を椅子に縛りつけられていた。



更には制服を着ていない。



下着姿のまま、水でもかけられたのか、身体中濡れている。前髪から滴る雫が頬を滑り落ちていった。





「伸二さん、起きました。」


すぐ近くにいたバケツを持ったデブな男が叫ぶ。

サングラスをかけた男が近づいてきた。



黒いネルシャツにジャラジャラと重そうなネックレスをぶら下げた男はどこぞのホストにしか見えない。

私の目の前まで来ると、ゆっくりと屈んだ。




「藤沢よみちゃん、だっけ?」


サングラスが邪魔で表情はよく見えないけれど、口元に浮かぶ嫌な笑みに嫌悪感がこみ上げる。



私を上から下まで眺め回して、ふーんとバカにしたように笑った。



「ガキにしてはいい身体してんじゃねーの?なぁ?」


その声に、後ろから数人の笑い声が聞こえた。



「なんでこんなことされてるか、分かる?ん?」



私の顎を掴み、いやらしい手つきで喉を撫でてくる。



なんでこんなことになってるのか?

分かるわけない。


っていうか誰だよこいつ。





今更になって混乱してきた。





「わかんねーかぁ。んじゃ、おとなしくしててくれたら教えてあげる。」


おもむろにサングラスを外したそいつが、覆いかぶさってきた。