青木先生からスカートは死守したものの、資料作りを手伝わされて、帰る頃には5時過ぎになっていた。




午後から降りだした雨はまだ止まない。


傘立てから適当にビニール傘を拝借し、1人で校門を出た。





水たまりに足をとられ、スカートが濡れた。長いスカートは雨の日には厄介だ。



舌打ちしながら一旦家に寄ろうかと考えていると、通りの向こうに勇太さんがいた。


…ような気がした。



けれど見えたのは一瞬で、トラックが通り過ぎた後にはもう誰もいなかった。




気のせいか。




そう思って路地に入った途端、後ろから足音が聞こえた。




振り返る間も無く後頭部に鈍痛が走る。


目の前が一瞬スパークした後には、後ろから誰かの腕が回ってきた。



口にハンカチが押し当てられて、声すら出せない。



もがくうちに視界が暗くなっていく。



周りからゆっくりと闇が降りてきて、最後には真っ暗になった。