それから数日後、渚さんと勇太さんは卒業式を迎えた。
前日から溜まり場に泊まっていた私が目を覚ました時、既に渚さんは化粧を終えていた。
「どうだよみ。似合うか?」
振り返った渚さんは紫のセーラーを着込んでいた。バックには刺繍で文字が施され、スケバンには赤い桜の花びらが散らばっている。
「…すごい綺麗です。」
「んだろ?特注品だからな。」
ゆるいパーマのかかった髪の毛を後ろに流す姿は、本当に美しい。
「………。」
思わず見とれていると、渚さんがしゃがみこんできた。
「んだよ。寝ぼけてんのか?」
「んや、ほんとに渚さんが卒業しちゃうんだなって…」
「おーおー寂しいか?大丈夫だ。卒業してもここで会えるだろ。」
わしゃわしゃと私の頭を撫でて、ニコッと笑った。
「お前、今日は普通に登校しろよ?」
「ん、渚さんたちは?」
「あたしも勇太も普通に登校するよ。今日は完全に祝ってもらう立場だからな。暴れんのは卒業生だけだ。」
その言葉通り、いつもより早く私たちは歩いて学校に向かった。
勇太さんは白い短ランに身を包んでいる。これも特注品らしく、かなり豪華な刺繍が施されていた。
「最後の日だけまともに登校すんのって、なんか笑っちゃうねー。」
いつも通りケラケラ笑う勇太さんに渚さんが蹴りを入れる。
「お前が言ったんだろ。今日は早く行くって。誰のせいでこんな早起きしたと思ってんだよ。5時起きだよ。」
そんな2人のやりとりを見るのも、これで最後なのかと思うとなんだか複雑な気分になる。
「よみちゃん元気ないねー?朝は低血圧?」
おでこにピトっと当てられた勇太さんの手はひんやり冷たい。
「卒業したって会えるんだから。泣くなよよみ。」
「泣いてませんよ。」
卒業したら渚さんは太陽さんと同じ高校へ、勇太さんは知り合いの土方で働く。
みんな、別々の道を進む。
寂しいような、早く追いつきたいような、複雑な気持ち。
教室の前で、2人と別れた。
まだ登校時間まで1時間もある。
教室には数人しか来ていなかった。
前日から溜まり場に泊まっていた私が目を覚ました時、既に渚さんは化粧を終えていた。
「どうだよみ。似合うか?」
振り返った渚さんは紫のセーラーを着込んでいた。バックには刺繍で文字が施され、スケバンには赤い桜の花びらが散らばっている。
「…すごい綺麗です。」
「んだろ?特注品だからな。」
ゆるいパーマのかかった髪の毛を後ろに流す姿は、本当に美しい。
「………。」
思わず見とれていると、渚さんがしゃがみこんできた。
「んだよ。寝ぼけてんのか?」
「んや、ほんとに渚さんが卒業しちゃうんだなって…」
「おーおー寂しいか?大丈夫だ。卒業してもここで会えるだろ。」
わしゃわしゃと私の頭を撫でて、ニコッと笑った。
「お前、今日は普通に登校しろよ?」
「ん、渚さんたちは?」
「あたしも勇太も普通に登校するよ。今日は完全に祝ってもらう立場だからな。暴れんのは卒業生だけだ。」
その言葉通り、いつもより早く私たちは歩いて学校に向かった。
勇太さんは白い短ランに身を包んでいる。これも特注品らしく、かなり豪華な刺繍が施されていた。
「最後の日だけまともに登校すんのって、なんか笑っちゃうねー。」
いつも通りケラケラ笑う勇太さんに渚さんが蹴りを入れる。
「お前が言ったんだろ。今日は早く行くって。誰のせいでこんな早起きしたと思ってんだよ。5時起きだよ。」
そんな2人のやりとりを見るのも、これで最後なのかと思うとなんだか複雑な気分になる。
「よみちゃん元気ないねー?朝は低血圧?」
おでこにピトっと当てられた勇太さんの手はひんやり冷たい。
「卒業したって会えるんだから。泣くなよよみ。」
「泣いてませんよ。」
卒業したら渚さんは太陽さんと同じ高校へ、勇太さんは知り合いの土方で働く。
みんな、別々の道を進む。
寂しいような、早く追いつきたいような、複雑な気持ち。
教室の前で、2人と別れた。
まだ登校時間まで1時間もある。
教室には数人しか来ていなかった。
