「太陽さん。」

「ん?」


あたしのあげたZippoでさっそく2本目を吸い出した太陽さんを見上げる。



「あたし、太陽さんが好きです。」

「お、おう。…いきなり言うなよ。」

「でも未だに、前に好きだった人と喋るとたまにすごくイライラするんです。」

「…そうか。」

「ほんとにもう、好きにしてほしいのに、彼女といるところを見せられたりすると、やっぱりなんか動揺してる自分もいます。」


「……そうか。」


「こんな私はたぶん、最低です。太陽さんが嫌だったら、私のこと振ってください。」


突然こんなこと言われても、困って当然だろう。


暫く黙ったあとで、口を開いた。


「よみのそういうところが、俺は好きなのよ。」

「……?」

「素直にそうやって言ってくれるところ。俺さ、そんな男完全に忘れさせてやるから。よみが忘れらんねーのは俺のせいだし、俺がそいつにまだ勝ってねーからなのよ。絶対思い出さないようにしてやるから。だから俺を信じて、俺の女でいてくれよ。なんも考えなくていいから。」


な?そう言って笑った太陽さんの表情は、逆光でよく見えない。



黙って頷くと、いいこだと頭を撫でてくれた。




傾いた夕日が、もうすぐ沈もうとしていた。