彼女に好意を向ける奴等はどんどん増えてくる。
ああ、悔しい。どうして自分は思いを伝えられないのか。
アイドルなんて止めてしまおうか…その呟きは近くにいた彼女にも聞こえたようで大きく見開いた目にはこぼれ落ちんばかりの涙があった。
いっそのこと彼女が消えてしまえばこんな風に思うことも悩むことも無くなるのか、
そんな風に考えていた。




…でもそれは間違いだった。
彼女が消えたら俺は生きる気力も失ってしまうことに気づいた。








だから 神様どうか、


俺から彼女を奪わないでくれ








どうか もう一度



彼女のあたたかい笑顔を________









『彼女を返して。』END