8年間の片想い❤


「ねぇ、君の名前は??」

「・・・桐谷かれん。」

「桐谷さん、か。よろしく。」

私は軽く頭だけ下げる。
すると彼は笑いながら言った。

「無愛想だなぁ〜。嫌われちゃうよ?」

私はびっくりして顔をあげた。

「ウソ・・・。なんで・・・。」

「どうしたの??」

逆にびっくりしてる神田君。

だって、そのセリフ、俊哉君に言われたことあるから。

『無愛想だなぁ〜。嫌われちゃうよ?』

そっくりそのまま・・・。

『無愛想じゃないもん!』

『さっき、無愛想だったし!』

そんな何気無い会話を思い出す。
すると、

「桐谷さん、なんで泣いてんの?」

神田君が驚いた表情で言った。

「ウソ・・・。泣いてる?」

そして、触ってみてようやく気付く。

「泣いてる・・・ね。」

私は、顔を手で隠してその場から走って逃げた。