「さようなら。」
もう一度、力強く言ったその瞬間。
『さようなら、じゃないよ。』
「俊哉君!?」
・・・彼の声だった。絶対、絶対に。
「俊哉君!!」
もう一度強く呼ぶ。すると・・・
「何、叫んでんの??」
後ろから声をかけられた。
ゆっくりと振り返る。
そこにいたのは、
「俊哉君・・・??」
では、なかった。
でも、雰囲気、声、笑顔、、、俊哉君にそっくりだった。
「そんなに見つめられると照れるな。」
そう言って小さく笑う。
その瞬間、俊哉君が見えた。
「俊哉君!!」
でも、見えたのはほんの一瞬。
「俊哉君??誰、それ。君、変わった子だね。僕は秀人。神田秀人だよ。」
その日から、二人の恋は始まった。


