そういえば私、黒澤君に伝えなきゃいけないことがあるんだ。


泣くのを一旦中止して黒澤君に話しかける。



「黒澤君…あ、のね、私ね、
藤堂君に抱きしめられたの。そしたらね、キモチワルイって思っちゃったの。」



「うん。」


優しく聞いてくれる黒澤君。



「でもねっ?まえに黒澤君に抱きしめられたときはね、ドキドキしたの。」



「う、ん?」



イマイチ意味がわかっていない黒澤君。



「私のいいたいことわかる?」



「ごめん、わかんない。」



…ここまで言ってわかんないとか、
黒澤君鈍感すぎだよ。