「というわけで、藤堂君だっけ? キミに勝ち目はないの。 わかったらさっさと帰りな。」 黒澤君がそう言うと藤堂君は渋々帰って行った。 「花咲、大丈夫?なにもされてない?」 心配そうな瞳の黒澤君。 「大丈夫……じゃない…」 そう言って私は黒澤君に抱きついた。 「怖かった。怖かったよぉ…」 黒澤君の胸に顔をうずめて泣いた。 黒澤君はそんな私の背中を優しくさすってくれた。