でも1つだけ言えることがある。
「黒澤君、本当は家族が好きでしょ?」
「はっ?なわけねーだろ。」
また、あの目をした黒澤君。
まるでおまえになにがわかるんだとでも言われてるよう。
「だって、黒澤君は家族仲良さそうな私にムカついたんでしょ?
ってことは黒澤君も家族と仲良くしたいってことじゃん。
それって本当は嫌ってはないってことでしょ?」
私がそう言うと黒澤君は笑った。
やっぱり目は笑ってなくて、怖い。
「俺が家族と仲良くしたい?
ありえねーよ。あんなやつら大嫌いだ。」
そう言って立ち上がる黒澤君。
「俺もう行くわ。じゃあな。」
そう言って黒澤君は図書室を出て行ってしまった。

