「んーっ!よく寝たわ…」 私に気づかずに伸びをする黒澤君。 そして私に気づくとーー 「ん?って、おわっ…いたのかよ……。」 嫌そうな顔をして図書室を出て行こうとする。 ーーズキッ 胸が痛いけど傷ついてる場合ではない。 「待って、黒澤君。」 私は今日、藤堂君と話してわかったんだ。自分が思ってる以上に黒澤君が好きって。 「あ?なんだよ。なんか俺に用か? 俺さ、このあと香織とデートなんだよね。 急いでくんない?」