私は花咲 優愛、高校一年生。



そして今は放課後。




「優愛、早く帰ろ。」



「あ、うん、ちょっと待ってね。」



そしてこの子は私の親友の伊藤 七海ちゃん。THE・クールビューティーって感じの女の子。



急いで帰りの支度をしていると、
あるものに目が留まった。



「あっ……」



それは、本。
ただの本じゃなくて図書室の本で返却期限が今日までの本。



それに気付いたらしい七海ちゃん。




「あ、それって確か返却期限、今日までじゃなかった?」



「うん…すっかり忘れてたよ。」



私がそう言うと七海ちゃんはため息をついた。



「ったく、待っててあげるから返してきなさいよ。」