美狐はベッドの上で愛をささやく


だけど、男の人に嫌われるって、そう思ったら、体が冷たくなっていく……。



「わたしはそんないいモノではないけれど……たしかにソレに近しいモノは持っているかな?」


霊媒師じゃない?

だったら、僧侶さんとか?

男の人の言葉でいろいろ少し考えていると……。



クスリ。

男の人が笑う声が聞こえた。


……微笑んでくれている。



わたしは、男の人の笑顔が見たくて、顔を上げた。


そうしたら、目を細めて……まるでわたしを慈(イツク)しむように微笑んでくれていた……。


それだけで、冷たくなった体はあたたかくなる。



「わたし、眠ってしまうと霊体に狙われちゃうんです。

前も、意識を飛ばした時に大切な家族を殺しかけてしまって……。

いつも、霊体の声とか、姿とかが見えて……。

だから……」


「なるほど。

それで今朝、君が車に轢かれそうになった理由がわかったよ。

たしかに、君が進む先には少女の幽体があったからね」