わたしが、本当に男の人を襲っていないのかっていうことを訊(キ)かなきゃ!!
わたしがどんなに危険な存在なのかを、この人に教えなきゃ!!
「あ、あの……。わたし、寝ている間に……貴方に何かしませんでしたか?」
わたしはズキズキと痛む胸を無視して、尋ねた。
「何か、というと?」
チラリと視線をあげれば、重なる視線。
朝露に濡れたような長いまつ毛が綺麗な赤茶色の瞳にかぶさっているのが見えた。
男の人なんだけど、女のわたしよりも、ずっと綺麗……。
「えっと……あなたを……襲ったりとか……」
何をどう言えばいいのかわからず、口をモゴモゴさせて喋ると、男の人は口角を上げた。
「君に襲われるのは本望だね」
にこりと微笑まれてしまった。
「――――ふぇっ?」
どうしてだろう?
わたしが言う、『襲う』と、男の人が言う、『襲う』の意味が違うように聞こえた……。



