美狐はベッドの上で愛をささやく


「汚れてるっ!! だって、だってわたしは、紅さんに近づいた女性に殺意を抱き、殺そうとして紅さんを傷つけた。

自分の……卑しい声に負けて!!」




わたしは紅さんの話を遮って、お別れの言葉を吐き出し続ける。




「わたしより……もっといい人がたくさんいるから……。別れさせてください……。

さよならを……させてください。

……わたしは、ひとりでも、もうへいきだから……」



――本当は平気なんかじゃない。

紅さんとお別れするっていうだけでも苦しくて、胸が張り裂けそうに痛む。

でも、いつまでも優しい紅さんにすがっていちゃいけない。

自分勝手で汚いわたしは、もう誰も巻き添えにしちゃいけない。


ひとりで生きていかなければいけないんだ。


わたしは流れる涙を拭わず、笑顔をつくって紅さんと視線を交わせる。

紅さんにしがみつきたいのを堪(コラ)えて……。