むしろ、紅さんにとってわたしは邪魔者以外の何ものでもない。
わたしみたいな奴は、この世界にいない方がいいんだ……。
ごめんなさい、紅さん。
わたしがいるせいで、貴方をたくさん苦しめてしまった。
だからもう、これで最後にするね。
「紅さん、大好きでした……」
わたしは振り返ると、後ろにいる紅さんに向かってありったけの笑みを浮かべた。
もう、恐怖はない。
倉橋さんが手にしている大鎌が、大きなうねりを上げ、振り下ろされた。
「やめろっ、さらっ、紗良ああああっ!!」
紅さんの悲鳴を合図に目を閉じる。
その時だった――――……。
丸くて淡い、白い光が、ほんの少しの間だけど、頭上から落ちてくるのが見えた。
ここは真っ暗な洞窟だ。
光が漏れるはずがない。
この光がどこからやって来たのかなんてわからない。



