美狐はベッドの上で愛をささやく


紅さんの上半身にしっかりと巻かれてある真っ白な包帯は、みるみるうちに赤く染まっていく……。


もう、紅さんには戦う力がない。


それなのに、倉橋さんは、紅さんへとゆっくり近づき、見せつけるようにして、手にした大鎌を、頭上から紅さんに向けて、勢いよく振り下ろす。




……やめて……。

「倉橋さんっ!!」


「若っ! やめろおおっ!!」


生成さんは、紅さんへ攻撃をさせまいと、倉橋さんへと突っ込んで行く。


だけど、結果は同じだった。

倉橋さんの大鎌が生成さんの体を薙ぎ、反対側の壁へと激突させた。






……いやだ。




「やめてっ、もう、やめてっ!!」




わたしはもう、限界だった。

これ以上、誰もわたしのために傷ついて欲しくなかった。


だからわたしはこの身を差し出し、両手を広げて紅さんたちの前に立った。


すぐ目の前には、大鎌を振り下ろす倉橋さんがいる。