美狐はベッドの上で愛をささやく


怒り狂う倉橋さんは、真赭さんを片付けてしまおうと大鎌を横に薙(ナ)いだ。


だけど彼女は素早い。


真赭さんは上体を反らし、刃物を避けると、曲げた膝を伸ばし、見事に大鎌へ当てた。


だけど、大鎌は少しも怯むことなく、真赭さんの体を振り払う。



続いて紅さんも妖力を身にまとい、なんとかして大鎌の攻撃を防いだものの、倉橋さんは足を突き出した。

わたしが傷つけた紅さんの腹部を狙う。





「真赭さんっ!! 紅さん!!」

「真赭さまっ!! 若っ!!」


ほぼ同時に、真赭さんと紅さんが洞窟の壁に激突した。


壁が崩れ落ちる音と一緒に、真赭さんの体も地面に落ちる。




「っ紅兄(クレニイ)……」


自分もダメージを受けているのに、それでも紅さんを心配する真赭さんの掠れた声が聞こえた。


紅さんは地面に倒れ込んだものの、それでもなお、起き上がろうとする。