そしてふたつの影が、洞窟の入り口に姿を現した。
ふたつの影っていうのは――――。
生成(キナリ)さんと、真赭(マスホ)さんだ。
きっとふたりは、部屋から姿を消した紅さんを探しにここまでやって来たんだろう。
「なっ、紗良!?」
「紗良様!! これはいったい。なぜ、悪魔がここにいるのですか!?」
紅さんの視線の先を見たふたりは、今もなお、悪魔の力を放出している倉橋さんの姿に目を疑っている。
――味方が増えた。
そう思うのに、胸が押しつぶされるような気持ちは治まるどころか、もっとひどくなっている。
それは倉橋さんが、今までの霊体とは違うっていうことを感じ取っているからかもしれない。
……だから、もういい。
紅さんの優しさだけで、もう十分だから……。
「生成さん、真赭さん! 紅さんを連れてここから逃げて、早く!!」



