「よかった、君の魂はまだ取り込まれてはいないんだね」
「ねぇ、紅さん、ここ、おかしい。
倉橋さんの彼女さんの魂が鎖で繋げられていて、眠ったままなのっ!!」
本当なら、わたしの魂は彼女と交わるはずなのに、わたしはいまだ自分の意志を持って個別の魂としてここにある。
それがいったいどういうことなのか。
わたしにはわからない。
「――やはりそうか」
紅さんは冷静にうなずいて、わたしに話しかけてくれる。
紅さんは不思議。
半ばパニックを起こしかけていたのに、紅さんの声を聞くだけで、心を落ち着けることが出来るなんて……。
そう思っている間にも、倉橋さんは、彼女さんにジリジリと追い詰められている。
彼女さんの体にまとわりついている透明な空気のようなものが見えた。
あれは間違いなく、霊気だ。
彼女さんは、わたしの魂が体内に入ったことで、霊力を使えるようになっているんだ……。



