美狐はベッドの上で愛をささやく


だからこそ、倉橋さんは、強力な力を持った紅さんの場所を突き止められたんだ。


だけど、彼がここにやって来たのは紅さんと戦うためなのかもしれない。



倉橋さんは人間で、紅さんは妖孤。

相容れない存在だっていうことは、わたしでも良くわかる。



もしも、紅さんと倉橋さんが戦うことになったら……。



ゴクリ。

わたしは唾を飲み込むと、倉橋さんに自分の気持ちを伝えるために口をひらいた。




「はい、後悔はしていません。

彼の傍にいられて、幸せの意味を知ることができました。わたしは今、とても幸せです……」




だから紅さんを殺さないで欲しい。




――紅さんはわたしを愛してくれた人。


――倉橋さんはわたしを支えてくれた人。




わたしにとって、ふたりともすごく大切な存在で、どちらか一方がいなくなったら、とそう思うだけで、とても悲しい。