紅さんに似合う。
それにそれに、真赭さんが紅さんのことを好きっていうことは、もしかすると、紅さんの香りがわかるのかもしれないし……。
だとしたら……。
寄り添うふたりの姿を思い浮かべると、胸が苦しくなった。
「……真赭さんがいる」
キリリと痛む胸。
吐き出した言葉は、わたし自身を苦しめた。
「うん?」
紅さんは首を傾げる。
「真赭さん、紅さんのこと、好きって言ってた!!」
胸が……張り裂けそう。
そう言ったわたしの唇は震えた。
だけど、その後の、紅さんの言葉は、わたしの想像とはかけ離れたものだった。
……というのも…………。
「真赭? 彼女はもう伴侶はがいるけれど?」
えっ!?
真赭さん、もう恋人さんがいたの?
この言葉にはびっくりした。
だって、真赭さんはとても真剣だったから……。
だから……。



