わたしが……。
わたしのせいで紅さんが……。
危険な目に遭う……。
「紗良ちゃん、後で話がある。これが終わっても逃げないで」
自己嫌悪で打ちひしがれているわたしの耳元でそう言うと、紅さんは立ち上がり、蜘蛛に向かって走り出した。
紅さんの右の拳には、また光り輝く霊気が込められている。
「何度やっても同じこと。俺の硬い装甲にはヒビさえも付けることはできない」
蜘蛛はそう言うと、向かっていった紅さんの霊力がこもった拳を意図も容易く大きな体で受け止めた。
双方の霊気がぶつかり合っているため、突風が吹き、わたしの細すぎる体が飛ばされそうになる。
ふたつの霊気は桁違いに強い。
突風で目がつむりそうになるけれど、なんとかこじ開け、紅さんの姿を映す。
紅さんは蜘蛛の装甲をなんとか破壊しようとしている。
そんな紅さんのお腹に、無数にある蜘蛛の足の一本が……触れた。



