だからきっと、同じ部分に何回も霊気を当てたらきっと滅びるって思った。
それなのに、覆い被さってくる蜘蛛は怯むどころか、そのまま何事もなかったかのように薄気味悪い笑い声を上げてわたしたちがいる地面へと向かってくる。
「紗良、しっかり掴まっていて……」
紅さんの言葉に、わたしは両手を紅さんの首に巻きつけた。
それとほぼ同時――。
大きな音と、ものすごい風がわたしの耳と体を襲う。
たまらず目を閉じ、紅さんに、ギュッとしがみ付いた……。
「上手い事、回避したな……」
閉じた目をゆっくり開けると、わたしの斜め前には巨大な蜘蛛の姿があった。
紅さんが蜘蛛からの攻撃を回避した証拠だ。
「お嬢ちゃんが俺に力を与えてくれたおかげで、装甲が硬くなったよ……感謝しなくちゃな……」
蜘蛛はそう言うと、ニタリと笑った。
――えっ?
わたしの……おかげ?
それって……。



