「ね、率直に聞くけど、紅兄(クレニイ)のこと、どう思ってる?」


「えっ?」

部屋の中に招き入れると、真赭さんはわたしを見下ろして、そう言った。


いつも気が強そうだけど、どうしたんだろう?

今はいつもより、もう少し積極的なように感じる。


そう言えば、今日の真赭さん、いつもより口数が少なかったかもしれない。




「どうって……?」


紅さんのことを考えると、わたしの胸が大きく高鳴る。

体が熱を持つ……。


どうしてだろう。

わたしは真赭さんにそのことを知られたくないと思っている。


だからわざと首を大きく傾げて尋ねた。



「あたしは紅兄が好きよ。もちろん異性として、ね。だから貴方は紅兄のことをどう思っているのか知りたいの」


真赭さんが?

紅さんを好き?


驚いている反面、どこかで納得している自分もいた。

だって真赭さん、紅さんの家に自分の物を置いている。