わたしは首を振って、困惑気味の紅さんと生成さんを見る。
彼らは眉根を寄せていた。
ああ、わたしが……困らせているんだ……。
そう思うと、また居たたまれない罪悪感がわたしを襲う。
『気持ち悪い』
『化け物』
脳裏には、わたしが生きてきて今まで、ずっと言われ続けていた悲しい言葉がよぎる。
わたしのせいで、また……とても長い沈黙が部屋全体を包んでしまう。
わたしがみんなを不快にしている……。
やっぱり、わたしはここにいちゃいけないんだ……。
どうしようもない自己嫌悪。
わたしはそれを胸に宿し、また視線を膝の上に置いた。
「だーーーっ!! もういいっ、あんた来なさいっ!!」
真赭さんはそう言うと、痺(シビ)れを切らしたかのように立ち上がった。
「えっ?」
顔を俯け、手を握りしめていると、突然その手は、伸びてきた柔らかな手によって掬い取られた。



