美狐はベッドの上で愛をささやく


恥ずかしくて……恥ずかしくて……。



穴があったら入りたい……。

視線はやっぱり膝の上。

顔を上げることなんてできない。



だけど、目の前にいる生成さんと真赭さんの様子が気になるわけで……。


目だけを動かしてふたりの様子を窺(ウカガ)うと……。

どうやら紅さんの囁きはふたりにきっちり聞かれていたみたい。



チクチク当たる視線が痛い。



ふたりは大きく目を見開いて、わたしを見ていた。





居たたまれなくなって紅さんを見上げると、微笑む視線と絡まってしまう。


ドキン。


たったそれだけのこと――。


それなのに、わたしの胸が大きく跳ねる。




「あ、若、おっしゃられておりましたもの、持って参りましたっ!!」


静かだった空気を打ち破るようにして、生成さんは声を上げた。

そこまで大きな声じゃないのにそれでも突然出された声のおかげで、わたしの心臓が、またドクンと大きく跳ねる。