美狐はベッドの上で愛をささやく


そこから伝染して体が熱くなっていく……。




……どうしよう。

……どうしよう。


……どうしよう。





そればかりがわたしの頭の中に回る。


体が硬直していると――……。


ふわり。

わたしの体が浮いた。




「……っひゃぁ!!」

また、変な声が出てしまう。


――もう、イヤ。

こんな挙動不審なわたしはイヤ。




恥ずかしいのに、紅さんはわたしを横抱きにして、そのまま1階のリビングへと移動していく……。



「君は軽すぎる。

ご飯は……これからわたしの傍にいるんだ。たくさん食べれるようになるから問題はないね」


バクバク煩い心臓に混じって聞こえる紅さんの声。


だけど、今のわたしにはあまりにも理解できない内容だった。


だから、危うく聞き逃してしまいそうになった。



「えっ?」

今、紅さんは何と言ったんだろう?


紅さんの…………傍に?