駐車場は屋外の平面とショッピングモールに隣接した立体がある。
今泉君はエスカレーターに乗って、ひとつ上のフロアへ。もちろん私も有無を言わせず連れられて。
三階建てのショッピングモールの最上階のフロアに到着。連絡通路を通って立体駐車場へと向かった。
こんな日だから駐車場は満車。
立体駐車場の端っこの港側に向いたフェンス沿いには、ぱらぱらと佇む人の姿が見える。みんな同じことを考えているらしい。
駐車した車の隙間を縫って、私たちもフェンス側へ出た。
ずっと手は繋がったまま。
いつになったら離してくれるのだろう。もう少し、このままでもいいんだけど。
「触れないように気をつけて、汚れるから」
今泉君が強い口調で引き止める。
今泉君と繋がったのと反対側の手が、何気なくフェンスに触れようとしてたらしい。薄暗くてよく見えないけど、確かにフェンスは綺麗じゃなく汚れている。
私たちから少し離れたところにいるカップルはべったりとくっついて、フェンスにもたれかかっている。かわいそうに、さぞ汚れていることだろう。

