明日も晴れ


嬉しいやら恥ずかしいやら……
私はどんな反応をすればいいのだろう。



ちらっと横目で窺ったら、今泉君は涼しい顔で前を向いたまま。
少しも動じる様子は感じられない。



こういう行為が慣れているから、とは思えないし思いたくない。



腰に触れた今泉君の手に力が入る。支えた手に促されて、エスカレーターへと足を伸ばした。



ひょいっと軽々乗ったつもりだったのに、思ったほど足が伸びない。浴衣を甘く見ていたらしい。



ふらついて足を踏み外しそうになる私の腰を、とっさに今泉君が抱きとめてくれた。今泉君の腕の中に、すっぽりと体が収まる感覚。



あたふたする気持ちに反して、体は凍りついたみたいに。固まってしまって動けなくなる。



何これ?
もしかすると、浴衣の魔力?



今泉君もおかしいけど、私だって負けていないほどおかしい。
明らかに浮かれている。