携帯をかけながらうろうろする隆平。
椅子に座り煙草をコツコツと机にぶつけている亮。
壁にもたれ雑誌をみている博貴。
煙草を吸いながら窓の外を見ているすばる。 
落ち着かない様子の四人。


「大丈夫かや。忠義。」


沈黙を破るように口を開く博貴。

「章大がついてるんやろ。心配あらへんわ。」

小さくなった煙草を消すすばる。

「信五と裕は?」
「あいつらは平気やって。
むしろ相手の方がやばいやろ。」

隆平の言葉に苦笑いをこぼし答える亮。

「確かに。信五がついとるんやから無茶はせんやろうけど。」

同じく苦笑いをこぼすすばる。

「それにしても遅いやろ。携帯は?」

痺れを切らす博貴。

「さっきからかけとるけど通じへんねん。」

再び電話をかける隆平。





廊下から響く足音。
携帯の鳴る音。
信五と裕の騒がしい声。


「忠義と章大戻ってきたん?」


裕が部屋を見わたす。

「いや。携帯も出へんねん。」
「そっちは大丈夫やったん?」

裕と信五に問いかける亮。

「それはどっちんこときいとるん。僕等?」

勿体ぶる信五。

「ちゃう。相手や。」
「ご想像にお任せするわ。」


悪戯っぽく笑う信五。
窓の外を見ていたすばるが口を開く。


「帰ってきよった。」


博貴と隆平が窓の外を覗く。

「ほんまや。」

章大につれられ忠義が歩いてくる。