薄暗い道。
割れたビンがあちこちに散乱している。
怯えた少年。
その目には涙が浮かび
視線の先には二人組みの男。
茶髪に金髪
そしてピアスをした今時の若者の姿。   
ナイフを突きつけられ男に財布を差し出す。
財布から中身を抜き取る男を
黙ってじっと見つめる。
助けを求めようとしても声さえあげられない。



「何や。こんだけかよ。」

舌打ちをし財布の中を確かめる茶髪の男。

「ちくったらどうなるかわかってんよな。」

少年胸倉を掴むと睨みつける金髪の男。




煙草が地面へと落ちる。
その習慣、ナイフを蹴り落とす。


「何しとん?俺等のダチに。」


ニヤリと笑う亮。
金髪の男のお腹めがけて1発蹴りあげると
地面へと顔をおしつける。
持っていたナイフを顔のそばでちらつかす。

「弱いのに何いきがっとんねん。」

低い声で相手を威圧する。

「うるせ~よ。」

唾を吐き捨て答える。
敵意剥き出しに亮を睨む