鈴姫伝説



















────────…………。




『ハハハハッ、アハハッ!』



誰かの笑い声で目が覚めた。



この高い声は……子どもだ……。




見渡しても、見渡しても知らない場所。


ここは森の中。


明るい光で溢れている。


あたしは身体はなく、空から森を見下ろしているみたい。


意識だけなんだ。


ふと、そちらに目をやると、男の子と女の子が楽しそうに走り回っている。



二人は着物を着ている。



「だれ……?」


呟いたけれど、女の子のほうは誰だか分かっていた。



『鈴姫!』



ほら……男の子が確かにそう呼んでいる。



あの女の子は、前世のあたしなのだ。



あたしは、過去を見てる。



前世の“あたし”は9才くらい。



その“あたし”は、現代のあたしと変わらない。


たぶんあたしの9才くらいの写真と同じ顔だ……。




楽しそうな二人をぼんやりと眺めていたら、少しずつ記憶が甦ってくる。