アンゼリカはエクに駆け寄ると、癒しの歌を歌った。 エクの傷はみるみるうちに治っていく。 そのうちに、ガラナは千の蔦も、引きちぎった。 「あ、千……!」 思わず、彼を呼び止める。 千は、一瞬、あの頃の優しい瞳であたしを見た。 すぐにエメラルドグリーンの光が彼の瞳を覆ってしまったけど。 「くだらないことを言うな。 お前とは、一生分かり合えない」 ガラナは千をつれ、森の奥へと消えた。