「さて、と……まずは何について話そうか……」
どうしようか、とナディは腕を組んだ。
「フフッ、まずは、ミューマについて……でしょう?」
アンゼリカがニッコリと満開の笑顔で言った。
そんな笑顔で言うもんかな……。
彼女とは真逆にあたしの気分は暗い。
「そうか、そうだな」
アンゼリカの考えにナディは頷いた。
「ミューマは……いなくなったんじゃない。
確かに自分からこの場を立ち去ったが、操られていたんだ」
操られていた……?
誰かに……ミューマが?
そんなことが、あるの?
「私達は、あのガラナ、というものについて調べにカレンデュラに戻っていた。
そこで知ったのは……」
そこまで言って、ナディは続きを紡ぐのをやめた。
「すずか、心を堅く、強くしろ。
これから話すのは、全て真実、なんだ」
「…………」
それは……あたしが乗り越えなきゃいけない壁……。
「うん……大丈夫、話して……」
あたしも知りたい。
ううん。
知らなきゃ。
あたしはナディの赤紫色の瞳を見つめ返した。
「やはり、すずかは鈴姫だな」
「え!? どういうこと!?」
「なんでもない」
クスリ……と笑って言ったナディの表情は、先程より柔らかくなっていて……あたしはちょっぴり安心した。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

