口からついて出た言葉はたった一言だけ。 声は震え、とてもか細かった。 違うよ……千はそんなんじゃない……! そう思うのに声が出ない。 どんどん自分の顔が歪んでいくのが分かった。 「今どうこう言っても確かな証拠があるワケじゃない。 まだ、分からない……」 「ナディ……」 「でも、可能性は少ないぞ……」 あたしを庇ったようなナディの言い方にゆきなは分かってるよと口をモゴモゴと動かした。 でも、赤紫の瞳の強い光と言い方は冷たくて……。 再び心が重くなった。